こんにちは、如月翔也(@showya_kiss)です。
今日は、1つのブラウザでマルチアカウントで同じアプリを「同時に」使えるアプリとしてとても有用だったArcが開発終了し、有料ではありましたがマルチOS対応でそれができたSideKickも開発が停止し、残るブラウザはBiscuitとRamBoxと「Zen Browser」しか残らなくなったので移行を余儀なくされた、というお話をしたいと思います。
SideKickはともかく、MacでArcを使って「超便利!」と言っていた人たちはArc開発の会社がDiaブラウザに注力するのでArc終了、と言われ、しかしDiaはArcみたいに使えないので愕然としていると思うので、ちょっとマイナーなんですが良いブラウザがあるので情報共有をしたいと思います。
まず現状の確認をしましょう。
まず現状の確認として、「1つのブラウザで」「ユーザーを切り替える事なく」「同じアプリを別のアカウントで複数タブを作って管理できるブラウザ」って有名どころで言うとどれくらいあるかを確認します。
言っている事が難しければ、「1つのブラウザ画面に複数のアカウントのGmailタブを並べておけるブラウザ」の事と思って貰えれば概ね間違っていません。
厳密に言うともう死んでいるものもあるんですが、Windows・Mac・Linuxを縛らず、どのOSでも使えるもので言うと以下があります(ありました)。
- Arc:Mac/Windowsのみ。Mac版のできが良く非常に有名だった。Chrome派生なのでChromeの機能拡張も使えて便利だった。
- Biscuit:Mac/Windows/Linux全て対応。現役バリバリのアプリブラウザなんですが、Chrome派生なのにChromeの機能拡張が使えず、その点で機能拡張を必須とする人には選択肢に入ってこなかった。
- RamBox:Mac/Windows/Linux全て対応。現役バリバリのアプリブラウザなんですが、まず有料なのと、あとChromeの機能拡張に対応しておらず、厳選された10個くらいの機能拡張しか対応しないので機能拡張を必須とする人には選択肢に入ってこなかった。あと地味に課金しても3台までしか使えない制限が厳しい。
- SideKick:Mac/Windows/Linux全て対応。基本機能は無料なんですが、Gmailを複数アカウントで開きたい場合なんかは結局有料です。20人仲間を招待すると生涯無料になるので僕はそうしたんですが、なんと去年末に開発が終了しています。Chrome派生なのでChromeの機能拡張が使えて便利でしたし、台数制限がなかったので非常に良かったです。
- Zen Browser:これ系のブラウザはChrome派生が一般的なんですが、Zen BrowserはFireFox派生です。故にChromeの機能拡張は使えません。しかしFireFoxの機能拡張が使えます。今ベータ版の開発中で更新がかかるたびにあちこち修正されていてついていくのにちょっとコストがかかるんですが、「まともに機能拡張が使えて、今生きている」ブラウザとしては実は今唯一の存在です。
そして今生き残っているブラウザは以下です。
そもそも種類が少なかったのですが、ArcがDiaに集中するために開発終了、SideKickは黙って2024年末に終了しているので(ただ未だに公式サイトは生きてますしダウンロードも実行も可能なんですがサポートチャットが死んでいるので開発終了で間違いないと思います)、生き残っているのは以下ブラウザだけです。
- RamBox:有料。機能拡張がほぼなし。
- Biscuit:無料。機能拡張がほぼなし。
- Zen Browser:無料。β版。FireFox派生のため機能拡張はFireFoxのものを使用できる。
これら全てを課金ありのものは課金ありで使ってきた結果として
これら全てのものを課金ありのものは課金ありで使ってきた結果として、僕は今まで「SideKick」が最高だと思っていました。
Arcも素晴らしかったんですが、Windows版がゴミみたいな出来だった部分、Linux版が計画されていなかったためにWindows/Mac/Linuxに対応しつつOSによってアプリの出来が変わらず、そして根性で20人招待したら一生無料だったので招待してしまえばそこからは実質無料だったからです。僕は1年契約をして、その間に20人招待しようと思ったら1ヶ月で20人招待できてしまいました。
そして、実は第3位に入っていたのがZen Browserだったんですね。
Zen Browserはβ版初期からWindows/Mac/Linux対応でしたし、性能も良くメモリも食わずお行儀の良いブラウザで、これでChromeの機能拡張が使えれば1位でした。ただ、僕は艦これを録画したいニーズがあるのでChrome拡張の「艦これウィジェット」が必須で、それがないZen Browserは3位に落ちてしまったんですね。
まあブラウザゲームを窓で切り出す「demado」という機能拡張がFireFoxにもあるのでそれを使えばいいんですが、「艦これウィジェット」の方が多機能で使いやすかったんです。
しかし今や
しかし今や、ChromeベースでChromeの機能拡張が使える同じアプリをマルチアカウントで複数タブで開けるブラウザは「存在しない」なのです。
残る選択肢は、「有料で機能拡張が使えないRamBox」「無料で機能拡張が使えないBiscuit」「無料でFireFoxの機能拡張が使えるZen Browser」しかないわけです。
この選択肢だと、全く同じものは使えなくても似たような機能拡張を探す余地があるのでZen Browserの一人勝ちなんですよ。
そして、これ、消去法で決めていますが、実はZen Browserってとても魅力の多いブラウザなんです。
Zen Browserの魅力
Zen BrowserはArcのようにメニューの分類名からウィンドウ名を開くタイプではなく、どっちかというとSideKickに近い、ワークスペースにタブを並べてピン留めし、ワークスペースを切り替えると開いているタブ類も切り替わる、というシステムなんですが、SideKickのようにいちいちワークスペースを「有効化」しなくても画面左下のワークスペースを表すアイコンをクリックすればその画面に移動するので簡単にワークスペースを行き来できます。
また、SideKickの「アプリ」のように、画面左上にボタン式で登録しておく「どのワークスペースでも表示される領域」があるので、いつでも確認したいWebアプリやWebページはそこに登録しておけば良いので、非常に使い勝手が良いです。
僕は普段使う「Default」とGmailをまとめた「Mail」、自分のブログをまとめた「Blog」と見ているSNSをまとめた「SNS」のワークスペースを作りつつ、どこからでも確認できる領域にはDiscordとGitHubとX、X ProとNotion、Inoreader、Raindrop.io、Google Calenderを入れています。
タブが横に開いてしまう形式上、Web画面が若干狭くなってしまうんですが、縦に並ぶとタブ名がちゃんと見えるので、上にタブが増えて何のタブかわからないよりかなり健全だと思うんですよね。
でもChromeの機能拡張使えないよね?
はい、でもChromeの機能拡張は使えません。故に、僕は古い方の「艦これウィジェット」を使いたいので、サブのブラウザとしては新しい形式のウィジェットしか使えないChrome最新版ではなくてBraveブラウザを使って古い「艦これウィジェット」を使っています。まあブログの見え方を確認する時なんかは大勢が使っているChromeでの確認は必須なのでChromeも入れているんですが、基本は全部Zen Browserでやってしまって、艦これウィジェットと、あと画像一括ダウンローダーだけはBraveブラウザを使いますね。
でもそれだけです。
結局どうなの?
結局、ある程度の機能拡張が必要で、かつ1つのウィンドウで複数アカウントの同一Webアプリを開いて使いたいならZen Browser一択です。
性能に妥協がないアプリですし、慣れると本当に使い勝手が良いので乗り換え先と言うよりは、むしろ他が生きていてもこっちに引っ越す価値があったといっても良いアプリだと思います。
Zenブラウザーという日本語のページでZen Browserが配布されているので、ぜひダウンロードして使ってみて下さい。
慣れるまでに1週間くらいかかるかも知れないんですが、慣れるとかなり良いですよ!
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如月翔也 男性
如月翔也です。ガジェットとAppleが大好きな中年男です。ガジェットがお好きな方、Appleがお好きな方、トラブルでお困りの方はぜひブログをごらん下さい。コメントを貰うと非常に喜ぶのでお気軽にコメントをお願いします。 詳細なプロフィールは「https://saigetudo.com」を御覧ください!